採用の失敗事例5選と失敗を根本から解決する採用手順9ステップ

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「これから採用活動に臨むうえで失敗しないか不安だな、前回採用失敗したから次は失敗しないようにしないと」
このような漠然とした不安や責任を感じている人事様は多いのではないでしょうか?
だからこそ、中途・新卒採用を失敗しないためのノウハウや原因と解決方法を多くの人事担当者や経営者は求めています。
そこで、中途・新卒採用を失敗しないための解決方法や情報を本記事にてまとめました。
これらは実際の事例やそのための解決策を提示することで、人事担当者としての歴史が浅い方でも読みやすく作成しております。
この記事を読み終えたころには、採用を失敗しないための十分な知識を身に着けることができ、どういうときが採用失敗となるのかを把握でき、失敗しないための方法や考え方を学び、実践することで採用成功につなげられるようになっているでしょう。

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採用失敗の事例5選と解決策

 まず初めに採用において失敗とされているパターンを5つ紹介します。
ここで紹介する5つの採用失敗パターンはどの企業にも1つは当てはまるであろう失敗事例を紹介しています。
まずは自社がどの失敗が多いかを確認していきましょう。

失敗事例1:応募が集まらない

 多くの人事様が共通しる、採用失敗のパターンとして応募数が少ない、いい人からの応募が来ないということが挙げられます。応募数が少ないから、いい人からの応募がないから採用につながらないと言っている企業は非常に多く存在し、その結果「失敗したのは応募数が少ないからだ」「じゃあ次はもっと予算を多くして、掲載のプランも大きくして応募を多く集められるようにしよう」という判断を敷く企業人事様も多いのではないでしょうか。

〈応募が集まらない失敗の解決策〉

 応募が集まらないの解決策として、
「媒体選定の見直し」
「採用条件の見直し」
「打ち出し内容の見直し」が挙げられます。
掲載している媒体は自社とマッチしているのか、1媒体のみで足りるのかということを過去の掲載実績などから分析する必要があります。また、採用条件を見直すことで自社にとって「いい人」とはどのような人物なのかを再定義し、有効な応募数を正確に把握する必要があります。最後に、求職者にとって人気のキーワード(未経験や在宅勤務など)を原稿内に記載をすることができているかを確認し、それらを原稿内に記載することで、応募数増加や有効な応募数の正確な把握につなげられるでしょう。

失敗事例2:選考辞退が多い

 「1次面接を設定したが、選考辞退されてしまった」「内定を辞退された」このような経験は採用担当や経営者として採用をしている方であれば1度は経験をしたことがあるでしょう。ましてや上司から「この求職者は必ず確保するように」と言われていた方から辞退されてしまった時には何と報告すれば良いのかわかりません。このようなどんなにしっかり求職者を握っていたとしても、起こりうる予期せぬ事態は多くの企業において発生する事例であると考えています。

〈選考辞退が多いの解決策〉

 こちらの解決策としては、「応募後の素早い対応」「求職者への丁寧な対応」が挙げられます。
求職者は複数社応募します。のんびり1週間以内に返事をしようなどと考えていると、早い場合すでに他社で内定が決まっているケースもあるでしょう。
応募から「1日以内」遅くとも「3日以内」には対応しましょう。
また、ただ早いだけではなく丁寧に対応しましょう。会社の顔である採用担当者や面接官から、粗悪な扱いや横柄な態度で対応された時には、求職者は企業に不信感を抱いて辞退に可能性が高いです。下手に出すぎる必要はありませんが、1人1人お客様に接するように丁寧な対応を心がけましょう。
また、SNSでの情報発信や採用ホームページでインタビューやコラムを発信することで転職者や就職希望者に自社の魅力を伝えていくことも大切です。

失敗事例3:人材採用できたが、採用予算を超えた

 求めている人材を採用することができたが、与えられていた予算を超えてしまったということも失敗のパターンとしてあります。当初上司から「1名あたり50万円の予算で採用をしてください」と言われており、採用活動に臨むものの結果として「70万円で1名確保」に至ってしまいました。自社の求めるレベルも満たしているし、辞退もなく入社日も決まっている。それでも50万円で採用しなければいけなかったところを、70万円かけて採用してしまったことは採用失敗であると言えます。

〈人材採用できたが、採用予算を超えた解決策〉

 こちらの解決策は、「過去の分析と市場把握」が挙げられます。
まず過去に自社はその職種に対していくらで採用ができていたのかを、調べ分析する必要があります。
そのうえで現在の採用市場はどのような状況なのかを把握しておく必要がございます。
有効求人倍率はいくらか、採用難易度は上がっているのか下がっているのか。
その結果、実際に採用予算を想定より上回ってしまったとしても、業界や職種の平均は下回っている場合もありますし、過去の募集時よりも応募数や面接数は増えているかもしれません。
とらえ方を変えていく必要があるでしょう。

失敗事例4:早期退職された

 採用活動の結果、良い人材を採用でき入社もした。
今回の採用活動は成功したと考えていた矢先に、入社後1週間で自身が採用した新人が早期退職してしまったということも採用における失敗パターンの1つとなります。
高いお金を使って採用した新人がすぐに退職してしまうと、それまでにかけた採用コストもその方のために準備した研修費用なども全てが損失となってしまいます。
企業にとっては最も避けたい事例の1つであり、早期に退職されないための工夫が必要となってきます。

〈早期退職された場合の解決策〉

 採用の失敗で早期離職された場合の解決策は、「入社後のアフターフォロー」が挙げられます。
求職者が転職して新しい環境に飛び込むときは、期待と不安を抱えています。
特に人にもよりますが、入社前に不安を抱えている方は多くぞんざいします。
そんな中、内定後はこまめに連絡をくれるなど入社前の不安をなるべく払しょくしようと動いてくれていたのに、いざ入社すると全く気にもされなくなる。
なんてことが起きると、期待と不安の不安だけが膨らんでしまいます。入社後は職場環境に慣れてもらうために、少なくとも「1か月」は「一緒にランチに行く」「こまめに気遣う」などアフターフォローを徹底した方が良いでしょう。

失敗事例5:入社後のミスマッチ

 採用活動の結果、中途採用で38歳と少し年齢は高いが経験やスキルのある良い人材を採用できたと満足していたが、いざ入社してその働きぶりを見てみると、求めていたスキルにほど遠かったということはないでしょうか。
実際に求職者はその企業で働くために、自身のスキルや経験を誇張して転職活動や履歴書、職務経歴書を表現することもあります。
その結果、即戦力として期待して採用した人材が、一転お荷物社員となってしまうことも少なからず発生し得るでしょう。

〈入社後のミスマッチの解決策〉

 こちらは、「面接官の教育」が大事となってきます。
面接とは「求職者と企業の採用担当者が、質疑応答や意思確認、求職者の性格や職務に対する意欲や適性、能力の確認を行うために実施されるもの。」と広くは定義されています。
だからこちらの確認を行う面接官は、会社にとって非常に大事な存在となってきます。
もしも、応対した面接官が会社の認識しているスキルレベルを正確に把握できていなかった場合、入社後のミスマッチが起こりやすくなります。
ですので、「面接官研修」のような形で、面接官を担当する方にはスキルや要件の再認識を行う研修などを実施し、教育していくことで解決につながるでしょう。
また、採用ミスマッチ解消のため、自社の採用情報やインタビュー記事をホームページで公開して情報開示するこも有効です。

「目標設定」と「効果検証」を行わないと採用の失敗を何度も繰り返してしまう!

 採用活動において、ただなんとなく採用活動をするのではなく「何名、いつまでに、いくらで」という目標を立て、そのために活動をしていると思います。
採用市場は常に変化を繰り返しており、その変化に敏感になり採用活動の度に目標の見直し、過去の分析とデータの蓄積を行い、どんな状況でも失敗ないような準備を行って臨みましょう。

目標を設定し、計画を立て、実行していく

 まず大事なことの1つとして採用における目標を設定するということがあります。そしてそれはただ上から降ってきた目標をなんとなく掲げるのではなく、「なぜその人材が必要なのか」「採用のための予算はそれで足りるのか」など目標に対して主体性を持つ必要があります。以下に採用活動においての目標に対して主体性を持つために考える事柄をいくつか記載します。ぜひ参考にしていただき、自社に合わせた考え方をするといいでしょう。

・その人材はなぜ必要なのか
・そのスキルは本当に必要か
・(2名の場合)1名ではだめなのか
・(2名の場合)2名で本当に十分か
・その時期までに採用できないとどう困るのか
・採用予算は本当にそれで足りるのか
・採用予算を使いすぎではないか

上記のような事柄や疑問を上司に確認し、正確な目標を立てていくことが大事となります。そうして採用目標を立てることができたら、その目標を達成するための計画を立てていきます。

目標との乖離を分析して改善を繰り返していく

採用目標を立てるときや、採用活動のKPIを設定する際に、1番参考として用いることができる指標は過去に自社で行った採用活動における応募数や採用数となります。
自社の過去データがない場合は、同業他社の事例や応募数を参考に目標やKPIを立てることは大事となってきますが、過去に採用活動を行ったことがある場合は、自社のデータをもとに設定すべきです。
なぜなら、他社の応募数や採用数はあくまで他社の実績であり、自社の実績ではないからです。
使用媒体や目標、面接官など様々な要素が異なりますし、同じ業態でも強みや職場の雰囲気なども異なります。なので、あくまで自社の過去データをもとに目標やKPIを設定し、他社の実績はあくまで参考程度に留めておきましょう。

【失敗の確率を大きく減らす】採用活動の正しい手順9ステップ

 こちらでは前章で記した採用失敗の原因をもとに、失敗をしないための具体的な対応策を記していきます。

  1. 採用の目標を設定する
  2. 採用ペルソナを設定する
  3. 採用KPIを設定する
  4. 採用媒体を選定する
  5. 選考フローを設定する
  6. 求人広告、採用媒体の効果を測定し、分析する
  7. 面接する人事の方や責任者と面接対策をする
  8. 内定後、入社後のフォロー体制強化をする
  9. 会社全体で採用活動に協力する

徹底するだけで採用活動を行う上での失敗を少なくすることができるでしょう。

目標を設定する

 まず最初に行うべきは採用活動における目標を設定することです。「何名、いつまでに、いくらで」といったことを具体的に定める必要があります。また、「なぜその人数が必要なのか」「なぜその時期までに必要なのか」」「採用予算は適切か」など背景や過去の採用実績と照らし合わせて正確な目標設定を行いましょう。

採用ペルソナを設定する

 目標を設定することができたら、ペルソナを設定しましょう。ペルソナとは簡単に言えば「どんな人を採用したいのか」を想定することです。「営業経験がある方」「JAVA言語の使用経験」「パソコンスキルがある方」など具体的なスキルから「朗らかな人物」「人見知りな人物」「手先が器用な人物」など性格や人柄も想定してペルソナの設定をしましょう。

選考フローにKPIを設定する

 次に設定するのはKPIです。設定した採用目標の達成やペルソナ設定した人物を獲得するために必要なKPIを設定します。「採用を〇名、〇月までに、〇万円で」使用するために目標から逆算し、何名に内定を出し、何名を面接し、そのために応募数はいくら必要なのか、この応募数を獲得するためにはいくら閲覧数が必要なのか、といったことを過去の自社実績とその時の採用市場を加味し設定します。

求人広告媒体を選定する

 KPIまで設定できたら、求人媒体選定を行います。
求人広告に掲載するのか、人材紹介サービスを利用するのかなど目標や予算と照らし合わせて選定しましょう。
業種や職種にもよりますが、採用単価を150万円~設定できる企業はリクルートエージェントやdoda人材紹介サービスなどの人材紹介サービスを中心に、採用単価20万円~100万円で設定する企業はリクナビNEXTやdodaなどの求人広告やindeedや求人ボックスなどの求人検索エンジンを複数組み合わせて利用することをおすすめします。

選考フローを確認する

 次は選考フローを確認しましょう。「応募→書類選考→面接1回→内定」、「応募→書類選考・適性検査→面接2回→内定」など企業によって選考のフローは異なります。自社のリソースや選考のポイントによっても変わってくると思いますし、設定した目標やペルソナ、KPIとも照らし合わせて今一度選考フローを確認し考え直す必要があります。一般的に選考の工程が多いほど離脱率は高くなるので、「応募→面接1回→内定」などシンプルなフローにした方が離脱を減らすことができます。

求人広告、採用媒体の効果を測定し、分析する

 選考フローまで確認し実際に、採用活動がスタートしたらその広告効果を測定し分析しましょう。1週間に1度、「閲覧数・応募数・面接数・内定数・入社数」主にはこの5つの指標を測定し、どこに原因があるか分析しましょう。閲覧数が少ないのか、面接設定数が少ないのかなど原因を分析し、修正・改善を進めましょう。また、測定したデータはその時の採用活動にも活かすことができますし、それ以降の採用活動にも活かしていくことができるので、大切に記録・保管をしておきましょう。

面接する人事の方や責任者と面接対策をする

 誰が面接対応をしても同じような基準で対応できるように、面接官として面接対応いただく方を教育しましょう。面接官も人なので対応する方によって、自社の説明や求職者からの発言に対する感じ方も異なります。対応した面接官によって採用できたはずの人材が取れない、自社の基準に満たない人を採用してしまったなど発生する可能性があります。
 面接官の教育の仕方としては、「自社説明の要点統一」「質問事項とそれに対する回答のマニュアル化」「採用基準の共有・浸透」「適性検査ツールの導入」があります。企業にもよりますが、基本的にはこちら4点を抑えておけば、面接官の間に発生するズレは抑えられるでしょう。

内定後、入社後のフォロー体制強化をする

 内定後や入社後のフォローも徹底しましょう。どうしても内定や入社が決まると一安心してしまいますが、大事なのはその後です。内定や入社が決まった求職者は入社まで~入社後の2週間ほどは期待と不安でいっぱいです。また、内定者は複数内定を獲得している方もおり、アフターフォローの質によって内定辞退となることもあります。ですので、内定後にもう一度お互いに疑問点や不安点などを払しょくするための面談を設けたり、同期入社の方とのイベントを組む、研修を手厚く行うなど、内定や入社後のアフターフォローを強化・徹底し、離脱を防ぎましょう。

会社全体で採用活動に協力する

 最後に大事なポイントの1つとなるのが、会社全体に採用活動の協力をしてもらいましょう。
人事担当者だけ、経営者だけが採用活動を行っていくのは限界があります。
営業だから、エンジニアだから関係ないということはなく、営業先の方が従業員の方が将来自社を志望するかもしれませんし、プロジェクト先のエンジニアが自社で働きたいと考えているかもしれません。
そんな時現場の方々が失礼な態度や対応をしていたとしたら、せっかく徹底的に採用を失敗しないための準備をして臨んだとしても水の泡となります。
これは採用活動に限った話ではないですが、リファラル採用など常に社員の行動が採用につながっていると考えて、今一度自社の社員であるということから会社全体に浸透させていく必要があります。

よくある質問

 総括の前に採用の失敗におけるよくある質問を2つ紹介していきます。

採用業務を1人で行っていて、他業務もあり採用に手が回りません。1人でも失敗しない方法はありますか?

 これは人事部に所属されている方なら誰もが抱えている問題であると考えています。
採用活動において、採用を専門に担当している担当者の方は少なく、皆何かしらの業務と兼任して行っている方が多いです。
ほかの業務と並行して採用を失敗しないためには、以下の3点が挙げられます。

  1. 採用活動の正しい手順9ステップの内容を徹底する
  2. 人手が足りなければ上司にかけあう
  3. 採用代行サービスを利用する。

 採用活動の正しい手順9ステップに戻ってもう一度振り返ってもらうと良いでしょう。人手が足りない場合に関しては上司の方との関係性のもよりますが、1人で採用活動を行って業務過多により失敗のリスクを高めるよりは、少しでも現状と目標を上司の方に相談し、成功するために必要なことを伝えましょう。

最後に採用代行サービスに関しては書類選考や応募者の対応、スカウトの配信など1人ではとてもカバーしきれない業務を代行してもらえるので、面接のみに集中できます。そこで空いた時間を他の業務にあてることもできるでしょう。

初めて新卒採用活動を行うのですが、予算も限られています。何か良い方法はありますでしょうか?

 初めて新卒採用活動を行う場合は、過去の実績がないので他社事例を参考に新卒採用の目標やKPIの設定を行いましょう。求人広告の代理店などを活用しますと、スタートアップ企業や大手企業まで自社と同規模、同業種での実績や事例のデータがありますので、自社と似た業態や予算の採用成功事例を共有してもらい、それらをもとに設定をしていきます。

ただしあくまで他社の実績や事例をもとに目標などを設定し採用活動を行っていくので、失敗する可能性も十分にあります。ただ、その採用活動で得られたデータは、その時は採用できなくても、今後の採用活動における自社参考データとなります。ですので、その後の採用成功につなげることができればその時の失敗を成功にすることもできます。その考え方を浸透させることができれば、失敗しない採用活動を確立することができるでしょう。

まとめ

 最後に採用活動における失敗についてまとめていきます。転職する方、就職する方、雇用する企業様双方に採用の失敗は大きな損失を与えます。できる限り採用の失敗をなくなるように参考になれば幸いです。
今回この記事に記載したことは下記4点です。

・採用の失敗には次の5パターンがある「応募が集まらない」「選考辞退が多い」「獲得できたが、予算を超えた」「早期退職された」「入社後のミスマッチ」
・採用に失敗するのは、目標設定や過去の活動からの分析が甘いから。
・9つの採用を失敗しないための具体的な解決策
・採用失敗に関する質問

採用を失敗しようと思って採用活動に臨んでいる企業は1社も存在しないと考えています。どの企業も「採用失敗しないためにはどうしたらよいか」と考えながら様々な戦略や対策を練って、採用活動を行っています。ここで最後にこの記事でお伝えしたいことは、「採用を成功するためにはどうしたらよいか」と考えるようにすることが大事であるということです。確かに最悪の事態を考えることは大事ですが、「失敗しないためには」と考えるとどうしてもネガティブな思考に陥りやすくなってしまいます。失敗しないことは大事ですが、成功させるため活動しているので、少しでもポジティブなマインドを持って採用活動に臨みましょう。そのような社内の雰囲気が求職者に伝わり、結果として採用を失敗しない企業へと育っていくでしょう。

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