『採用計画』という言葉は聞くけど実際どのように立てるのだろうか…採用部署や人数はどうやって決めよう…と悩んでいませんか?
そこで「採用計画の立て方って?」と疑問をお持ちの方でも順を追って採用計画の立て方をまとめました。
採用計画は企業の採用を進める上でなくてはならない計画です。
計画を立てる上での主なポイントは、ゆとりを持って採用計画を作成し、見直しの時間を適宜設けることです。
この記事を読みメソッドを確認することで採用計画を立てる時のポイントを抑えることができ、現状採用計画がある企業様でもより良い採用計画に今後見直すことができるはずです。是非参考にしてください。
目次
採用計画の立て方ステップ1:企業側の採用体制を構築する
実際に採用計画を立て始める前に、採用が開始してからすぐに対応できるように、企業側の採用体制を整える必要があります。この章では実際に採用体制を整える際に行うステップを解説していきます。
人事部内で完結するのではなく、他の部署へヒアリングし、採用職種を決定する
まずは人事部内で完結するのではなく、他の部署の方にヒアリングをするという時間を設けましょう。
「採用計画」と聞くと人事部が主となって行う内容、と考える方が多いのではないでしょうか。
しかし実際は人事部内のみで完結できることではありません。
他部署に採用に関するヒアリングをすることで募集したいという部署が出てきたり、改めて部署ごとの現状把握をしたりすることができます。
部署ごとにヒアリングをし、情報収集をすることでそれらの情報を採用計画にどこまで反映させるか、どの部署が人員的な緊急性が高いのか、等の全体把握をするということに繋がります。
ヒアリング内容としては以下の4点をベースに自社に合わせて内容決定すると良いです。
- 必要スキル(経験、専門知識、資格保有等)
- 能力
- 行動特性(配属部署に適した価値観や行動、性格、志向等)
- 勤務条件(入社後待遇、勤務時間、出勤場所等)
- 採用スケジュール(新卒・中途)このような内容でヒアリングを各部署で行い、採用職種やスケジュールを決定しましょう。
経営陣や役員の上層部に初期の段階で採用計画を共有しておく
部署単位のヒアリングだけでなく経営陣や役員等の社内上層部を巻き込むことも大切です。
上層部を巻き込むことで実際に採用活動を行う段階に入った際にも協力してもらいやすくなります。
また、上層部だからこそ知っている会社の情報や会社としての方向性の部分で採用計画の修正にも力を貸してくれるかもしれません。
上層部を巻き込むためには、実際に簡単な採用計画書を作成して採用計画書を提示しながら相談したり、計画のできるだけ具体的な内容をまとめた資料を用いて相談したりと、可能な限り資料を作成して話すと良いでしょう。
計画書や具体的な内容があることで、上層部も助言や協力がしやすくなります。
そして上層部にも経歴ごとに得意不得意の分野があることを念頭に相談しましょう。
せっかく相談の時間をとっても担当上層部が異なったり、経歴から分からないこともある為、有意義な時間にするため上層部の選択も重要になってきます。
応募者と直接やりとりする応募者対応者、面接官の人員選定を行う
採用活動を開始した場合に応募者と直接やりとりする応募者対応の人員選定を行う必要があります。
応募者対応はスピード感を持った対応が必要となります。
また、スピードだけでなく応募者に寄り添った丁寧な対応もできる方、横柄な態度にならない方が適任です。
応募者やりとりは人事部で行うのが一般的であり、今後の対応の一元化の為にも人事部内で対応者を選定するとよいでしょう。
具体的には以下の5つのポイントを意識して選定すると良いです。
- 相手への丁寧な対応ができ、親切で思いやりがある
- 応募者から電話がきた際も声色や抑揚等で話しやすいと思える雰囲気がある
- 自社の経営方針やビジョンをきちんと理解しており、応募者からの質問にも的確に答えられる
- 相手の話を忍耐強く聞く姿勢を持っている
- 個人情報や応募者と話した内容等の情報を守れる
面接官の選定は、会社で実際に活躍されている方が良いです。
応募者は面接で会った人を企業のイメージとして認識することが多いです。細かまく職種が分かれている場合は、職種ごとに面接官を選定しておくと応募者の入社前後のイメージの差が小さくなりす。
また、職種ごとに面接官を選定することで応募者からの質問にもリアルな回答ができるだけでなく、面接官も自分の部署に応募者が適しているか判断しやすくなります。
お互いに入社した際のイメージがしやすくなるため、可能であれば職種ごとに面接官を選定すると良いでしょう。
複数回面接を行う企業の場合は面接官の職種や立場も段階を踏んだ形式が良いでしょう。
例えば内定出しまで3回面接を行う場合は以下の内容が多いです。
一次面接:採用担当者(会社概要や質疑応答などのお互いのすり合わせをメインで行う)
二次面接:配属の可能性のある部署の上長(実際に配属された際の適性や業務遂行能力をはかる)
三次面接:経営陣(会社の方針や現状と照らし合わせながら最終確認を行う)
実際の自社の面接回数や状況、職種の専門性等を見極めながら面接官の選定を行いましょう。
採用計画の立て方ステップ2:期間とコストを決定する
他部署へのヒアリングや上層部との話をした後に、実際に採用活動のスケジュールとコストを決定していきます。
採用活動のスケジュールと採用コストを決定していきましょう
中長期的に必要な人員数や時期、かけられる採用コストを計画することで、直近の採用計画も立てやすくなります。
中期経営計画や企業理念を基に「今後どの部署に、どのような人材が、いつ頃、何人必要になるのか」を具体的に検討しましょう。
また、採用だけで賄うのではなく、社内の人員異動や昇格、雇用形態を変更する等の内部調達ができるか、できないかも具体的に検討しましょう。
例えば、少子高齢化が現状進行しており、今後はより若手採用は難しい状況になります。若手が欲しい、となった時から計画を遂行するのでは若手の採用には至りません。
そのため、具体的に様々なことを検討する必要があるのです。
中長期的な人員数や時期、採用コスト予算の具体的把握の例は以下のようなものがあります。
・欠員がでているから、予算はかかっても良いので、急いで2名の人員が欲しい
・事業拡大の為、150万円以内の予算1年間で5人採用したい
・5年以内に定年退職する人が10名いるため、1年間で3名に内定出しをしたい
・新卒を10名、中途を年間20名採用したい。
このような具体的な状況を把握することで、逆算して採用活動のスケジュールを組み、今現在何をしなければならないかが明確になります。必要な能力や経験値で分類するとより一層具体的に必要部分が把握できるでしょう。
採用計画を立てる時は余裕を持ったスケジュールにする
中長期的な採用ニーズを把握し、いざ直近の採用計画を立てようという時に、採用スケジュールを余裕のない状態で作成してしまうことはよくあることです。
いくら具体的に検討しても、現実を確実に予測することは困難です。
そのような時に採用計画を修正する余力を残しておくことが必要です。
余裕を持った採用計画内容にするのは理由が大きく3つあります。
理由の1つ目は求人掲載を開始しても応募が来ることは保証されていない為です。
求人掲載をしても確実に応募が来るわけではありません。緊急で人員が必要であっても応募が来なければ採用もできず、採用計画がずれていく原因の一つと言えるでしょう。
理由の2つ目は応募が来ても面接辞退や内定辞退等の予期せぬ離脱が起こることもあります。
余裕のない採用計画の中で離脱が起こると採用活動はどんどん先延ばしになってしまいます。
3つ目は中途採用の場合のみ当てはまる内容ですが、前職の引継ぎに時間が必要であるということです。
中途採用は就業中に転職活動をしている人は全体の7割と言われています。
そのため内定承諾まで進んでも、そこから入社までは1~2か月かかることが多いです。
入社までの期間を待てる程度の余裕は必要となるのです。
採用計画を立てる上で必要となる期間、予算、人数の平均は以下の通りです。自社の場合は、と当てはめて考え、そこから自社に合った余裕分を採用計画・スケジュールに盛り込むと良いでしょう。
<中途採用の場合の平均>
募集期間:一般職は1ヶ月~、役職有は3ヶ月~
採用予算:80万~100万/人(役職の募集の場合予算は増加します)
採用人数:20名前後(人数は会社規模によってかならふり幅がある項目です。必要人員数の計算方法は下の項目でまとめていますので参考にしてください。)
採用計画の立て方ステップ3会社としての求める人物像を明確化する
自社が求めている人物像を明確にする必要がある、と言われてもどうやって明確化するかわからない方が多いと思います。
自社が求めている人物像の明確化を間違えたまま採用計画の立案を進めてしまうと、採用ができなかったり、採用ができても自社と合わず早期離職してしまったりと、様々な問題が発生してしまします。
そのため人物像の明確化はきちんと行う必要があります。
人物像の明確化には以下の2つの方法があります。
方法①部署ごとに求める人物像をヒアリングする
人物像の明確化の1つ目の方法は募集したい部署の社員や部長などの上長へのヒアリングです。
「会社としてこんな人が欲しい」と人物像があっても部署ごとに必要とする人物像は異なることがほとんどです。そのため人物像の明確化には実際に採用後配属される部署へのヒアリングが有効です。ヒアリングでは以下の7点を確認すると良いでしょう。
・そもそも人員は足りているのか
・今後の人員の動き予測(入社退社予測)
・経験の必要性
・性格
・属性
・志向
・勤務条件(時間、場所、雇用形態等)
方法②既存社員から人物像を把握する
人物像の明確化の2つ目の方法は既存社員の情報の活用です。
既存社員の情報の収集にはコンピテンシー診断や適性検査があります。
コンピテンシー診断や適性検査を求職者に行うことはよくありますが、最近は社内でそのような診断ツールを用いて社内にいる人材から、会社に合う人材を明確化していく方法もあります。
そうすることで既存社員から人物像を把握することができます。
社内で診断ツールを使用する場合は、社内の人と合うか、どの部署に新しい人を配属すると良いか等が分かるものが多いです。
入社してからの人間関係や部署の雰囲気と合わないといった問題を事前に予防する効果があります。
採用計画の立て方ステップ4採用職種や採用人数を決定する
人物像の明確化ができたら、そこから採用人数を決めます。採用人数を明確化する際は社内の人事異動も検討しつつ行いましょう。
採用人数を決定する3つの方法
採用人数の決定には以下の3つの方法があります。
採用人数も採用職種同様に社内完結できる部署があれば人事異動を検討しつつ、部署ごとのヒアリングや、人員不足を申し出る書類の作成を行うことで決定することが可能です。
今回は具体的に算出する計算方法のご紹介をします。自社の状況に合わせた算出方法を選択して採用人数の決定を行ってください。
採用人数を財務の観点から算出する方法と合う企業、合わない企業
利益創出できるよう人数を算出する方法です。
目標利益に対して必要となる人数を算出します。
大幅な売上変動が今後ないと見込める場合に適している算出方法となります。
採用後に売り上げや経費等に変動があった場合は収益調整が難しくなります。
そのため、投資のような採用計画とは合わない場合があります。
算出方法:必要人数=売上高-人件費以外の全経費-目標利益/1人当たりの人件費
採用人数を業務量の観点から算出する方法と合う企業、合わない企業
発生する業務に合わせて不足人員を算出する方法です。
生産現場や工場などの総業務量を把握しやすい事業の場合に適している算出方法となります。
ただし、人数増加による労務副費を含んだ場合に時間単価が下がるのか、維持できるのかを予測しておくことが大切です。
また、繁忙期のみ、一定期間のみ等の短期的な繁忙をカバーするために正社員雇用をしてしまうと、閑散期や一定期間終了後の雇用調整が難しくなるため、雇用形態の検討も必要になります。
算出方法:必要人数=総労働時間/1人あたりの労働時間
採用人数を経営戦略の観点から算出する方法と合う企業、合わない企業
企業の今後の投資を考えて経営側の観点から決定する方法です。
投資できる予算から人数の算出を行います。
この方法は投資の為、赤字スタートとなります。そのため、その赤字をどのくらいの期間で消化できる見込みか、投資する人件費の合計はいくらなのかを検討つけた上で投資できる人件費額を算出します。
新規事業でこの算出方法を活用することが多いですが、新規事業の場合は実際にやってみないとわからない部分が多く、事前計画数字とかけ離れていることもよくあります。
よって、売り上げの見込みは少し低めに設定し、経費の合計は大きめに設定することで損失のリスクを最小限にすることができます。
算出方法:必要人数=投資人件費/1人あたりの人件費
採用計画の立て方ステップ5採用計画で最も大切な採用手法の決定を行う
採用活動のスケジュールを立て、採用人数や職種が決まったら採用手法の選定を行います。
採用手法を決める際は、自社がかけられる採用コスト、求める職種、求める人物像、必要な資格や経験等から考えていきます。
採用手法は様々あり、募集内容ごとに合う、合わないがあります。
各手法の特徴を抑えて自社にあった手法で募集を行いましょう。
採用手法は主に以下の8つです。
- 求人広告媒体への掲載(WEB、紙面)
- 自社WEBサイト内での募集
- ダイレクトリクルーティング
- 運用型広告への有料掲載
- 人材紹介の活用
- 就職、転職イベントの活用
- ハローワークで募集(無料)
- SNSの活用(無料)
それぞれの採用手法の特徴とメリット、デメリットを解説します。
求人広告媒体への掲載(WEB、紙面)
求人広告媒体への掲載の特徴やメリットデメリット、向いている企業は下記のようになります。
特徴 | 一定金額を求人媒体に支払い求人情報を掲載する |
メリット | ・一定額の掲載の為追加費用が発生しない ・会員登録をしている人数が多いため、母集団形成がしやすい ・複数名採用しても料金に変動はない |
デメリット | ・採用できなくても掲載料金は支払わなければならない ・掲載社数が多く、情報が埋もれてしまう可能性がある ・露出を増やすためにオプションの選択をする場合は追加料金が発生する |
向いている企業 | ・採用にかけられる金額がある程度ある ・採用までの期間は急ぎではない ・募集職種が母集団形成しやすく、あまり専門的でない(未経験募集等) |
自社WEBサイト内での募集
自社WEBサイトへの掲載の特徴やメリットデメリット、向いている企業は下記のようになります。
特徴 | 自社サイト内で採用ページを作成してそこに募集要項を掲載する |
メリット | ・自社サイト内の為、変更や更新も自分たちでできる ・採用の為に掲載費用や運用費用を払わなくて良い |
デメリット | ・情報の変更や更新を自分たちでやらなければ放置状態になってしまう ・自社WEBサイトを訪れた人しか基本的には閲覧しない ・母集団の形成が難しい |
向いている企業 | ・採用にかけられる金額があまりない ・採用までの期間は急ぎではない ・企業知名度がある |
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングの特徴やメリットデメリット、向いている企業は下記のようになります。
特徴 | 自社にマッチした人材を企業側が探し、直接アプローチをする |
メリット | ・自社の人物像にマッチした人材に直接アプローチをすることができる ・有効な母集団形成が可能 ・成功報酬がかからず定額なものもある為、人材にアプローチできるがコストを抑えやすい |
デメリット | ・自分たちで人材を探さなければいけない ・スカウト配信の配信文章作成も自分たちで行わなければならない ・職種によっては欲しい人材の人数が少ない場合もある |
向いている企業 | ・採用にかけられる金額がある ・採用までの期間は早くても遅くても対応できる ・専門的な知識を持った人、経験者が欲しい ・明確なほしい人物像がある |
運用型広告への有料掲載
運用型広告への有料掲載の特徴やメリットデメリット、向いている企業は下記のようになります。
特徴 | 掲載した求人情報がクリックされた回数で費用が発生する |
メリット | ・求人情報のクリック数で費用が発生するため、最低限のコストで掲載可能 ・課金することで露出を増やすことができる ・クリック単価や求人の公開非公開等、自分たちで操作できる ・公開までの日数が求人広告媒体と比較してかからない |
デメリット | ・自分たちで運用を行わなければならない為、手間がかかる ・原稿内容やクリック単価を状況に応じて都度変更していく必要がある |
向いている企業 | ・採用にかけられる金額はあまりない |
人材紹介の活用
人材紹介の活用の特徴やメリットデメリット、向いている企業は下記のようになります。
特徴 | 人材紹介サービスに登録している求職者を紹介する |
メリット | ・求めている人材とマッチした人材を紹介してもらえる ・自分たちで求職者を探す手間がかからない ・採用しなければコストはかからない |
デメリット | ・紹介された人材が入社した場合は年収の○割と他手法より割高になる ・紹介を待つ状態になる為、募集団形成のノウハウの社内蓄積はできない |
向いている企業 | 採用にかけられる金額がある 採用までの期間も早くても遅くても対応が可能である 専門的な知識を持った人、経験者が欲しい 明確なほしい人物像がある |
就職、転職イベントの活用
就職、転職イベントの活用の特徴やメリットデメリット、向いている企業は下記のようになります。
特徴 | イベントに参加者と直接交流し、自社紹介を行う |
メリット | ・求職者と直接会って話すことができる ・多くの人が訪れる為、一度に多くの求職者と出会うことができる ・認知度や規模感で劣っていても、呼び込みや装飾で求職者と話すことができる |
デメリット | ・採用担当者の拘束時間が発生する ・会社の雰囲気がそのまま伝わる為、スキルが試される ・装飾品にコストがかかる場合もある |
向いている企業 | 採用にかけられる金額がある 採用までの期間は急いでいる 会うことで内定に繋がりやすい企業 地方での募集も行っている |
ハローワークで募集
ハローワーク募集の特徴やメリットデメリット、向いている企業は下記のようになります。
特徴 | 国の行政機関の為原則募集費用はかからない(無料) |
メリット | ・原則コストがかからない ・利用に際して助成金や補助金の支給がある場合もある |
デメリット | ・どんな求職者でも応募できる状態の為、応募者の質は他の手法よりは劣ることもある ・資格保有者、経験者募集の場合は求める人材に出会えない場合もある ・求人に文字数制限がある為、自社のアピールは難しい |
向いている企業 | 採用にかけられる金額はない 採用までの期間は急ぎではない 未経験募集や、ブランクのある方でも採用したい |
SNSの活用
SNS活用の特徴やメリットデメリット、向いている企業は下記のようになります。
特徴 | SNSを日常的に利用する層に訴求する |
メリット | ・候補者と直接やりとりをすることができる ・情報の発信で費用が掛からない為、コストを抑えて自社情報の発信ができる ・多くの若手人材がいる |
デメリット | ・母集団の形成の前にアカウントの認知度を上げる必要があり、継続的な投稿や更新が必要 ・簡単に採用できるわけではない |
向いている企業 | 採用にかけられる金額はない 採用までの期間は急ぎではない 同じ志向の人を採用したい |
ハローワーク以外の採用手法は新卒、中途採用どちらも適した方法となっています。
メリット、デメリットから自社の採用にはどの手法が合っているのか決めるとよいです。
また、1つの手法だけでなく複数手法を活用することも最近は主流となっているため、手法のかけ合わせで検討しても良いです。
採用計画の立て方:採用計画を進めるときのポイント3つ
実際に採用計画を進める際のポイントは以下の4つとなります。
ポイントを確認しつつ、確認漏れ、作業漏れがないように計画を進めることができると良いです。
市場傾向も考慮できると良い
社内の中期経営計画や企業理念を基に様々なことを具体的に検討する際に、市場傾向も考慮できるとなお良い計画になるでしょう。
市場傾向は、採用市場と業界市場の2つの傾向があります。
どちらの市場も毎年変化があり、一定で保たれることはありません。
そのためトレンドやその時の状況を予測して、自社が求めている人物像はどのような志向で業界を選択し、応募まで至るのかに関する情報を集める必要があります。
例えば、業界市場は毎年伸びているが、採用市場ではあまり伸びていないという状況が続いている場合は次のような検討を追加でする必要があります。
- 業界としての認知度を上げるように採用以前の行動が必要
業界市場が伸びている場合、今後も人員が必要ということは目に見えています。一方で採用市場ではあまり伸びていないのであれば認知度不足、もしくは専門性が高いということが考えられます。まずは行動しやすい認知度アップへの行動を検討すべきです。 - 採用基準を少し低くすることを検討する
採用市場であまり伸びていないということは、他の同業他社も同じように採用で苦戦していると考えられます。そのため、他の企業と一線をひき、良い人材の取り合いから脱するために採用基準を下げることも検討しなければなりません。このように、様々な状況が予測できるためできるだけ状況予測を具体的に行い、今からやらなければいけないこと、3年後から行うこと、等の実施時期に分けて採用計画に盛り込んでおくと漏れなく実行に移せるでしょう。
採用計画通りに現状進んでいるかをチェックする
計画は完璧にできていても、計画通りにうまくいかないことがほとんどです。
「うまく進んでいない」ということが社内で分かっていても、そもそも計画内のプロセスが管理できていないと具体的に行動には移しにくいものです。
細かな数字や目標との相違によって行き詰った時に、改善策を出しやすい採用活動をするためには行動のタイミングごとに実際の数字や状況、目標との乖離度合を具体的に共有することが大切になります。
具体的に共有することでどの段階で問題が発生しているのかを確認することができ、その後の改善策を立てやすくなります。
また、大きな方向性の差を後から修正するにはかなりの労力が必要となりますので、大きな相違が生じてしまう前に対処するためにも具体的に問題点を共有することは大切なことでしょう。
そして、一度立てた採用計画を最後まで完遂するためには、要所で計画の見直しをするタイミングを設けておくと良いでしょう。
見直しのタイミングを採用計画立案時から設けておくことで、実際に見直しの時間を設ける時に調整がしやすくなり、早期の対応、改善が可能となります。
応募者への対応に遅れがないか注意する
採用計画を遂行していき、きちんと応募が集まっても応募者に対して適切な対応ができなければ入社までは至りません。
そもそも採用計画を立てる目的は採用すること、であり、応募者を集めることではない為、応募者対応を疎かにすることはあってはいけません。
応募者への連絡手段、連絡文面、内容、頻度、タイミング、等のルールの大枠をあらかじめ作成しておくと、担当者も漏れなく適切な対応ができるようになります。
やっていく中で応募者の反応を見ながらルール内容を変更することも必要となってくるでしょう。
内定者フォローも適宜行っていく
選考が終了し、内定を出した求職者にもフォローを行うことが採用においては大切です。
内定辞退を防ぎ、そのまま入社までしてもらえるよう、適宜フォローを行うタイミングを先に確認しておくと良いでしょう。
自社で入社してほしいと思う優秀な人材は他の企業からも内定をもらっていることがほとんどです。
せっかく採用計画を立てる際に確認した人物像に合う方に内定を出したのであれば、自社を選んでもらえるよう円滑なコミュニケーションや入社への納得感を高めていく必要があります。
内定結果通知後にコミュニケーション不足に陥り、内定辞退に陥らないよう、こまめに連絡を取りましょう。
また、自社の情報を適宜提供し、相互理解を深めることもこのタイミングで行えると良いです。
しかし、コミュニケーションをとるときに、内定者が圧を感じてしまったり、負担にならないように注意も必要です。
担当した社員によって内定者フォローの内容に差が出ないよう、応募者対応同様に内定者フォローも大枠のルールを作成しておくと良いでしょう。
採用計画の立て方 まとめ
採用計画の立て方について今回は解説してきました。
採用計画は企業の採用を行う時になくてはならない計画です。採用計画を立てる際の工程を怠ると、実際に採用してから自社にマッチしない人材であるということに気が付いたり、現状余剰人員となる部署で採用してしまったりと問題が発生する可能性があります。
そのような問題が発生する前に採用計画を立案する時点で具体的に検討できる部分は検討しましょう。
また、採用計画を途中修正することも大いにあり得ることです。修正する際も具体的な検討を基に行いましょう。